コダワリのバージョンFなのですが
こんにちは!キリンです。
「類は友を呼ぶ」
このことわざ通り、
ビートに乗っていると
自然と仲間が増えていきます。
年齢や職業など様々ですが、
ビートの楽しさを共有できる
気の合う友人 ”ビー友” が
増えていくのも
ビートの魅力の一つです。
そんなビー友の一人「ケンピロ」くん。
黒いボディに赤い幌をまとった
バージョンFが相棒です。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/05/kenpiro-gou.jpg)
ところが!
こだわりの見た目とは裏腹に、
冷間時の始動性はイマイチで
アイドリングまで不安定なんです。
限定カラーを塗り替えられた上、
メカまで不調なバージョンFが
不憫でならないと、
ビートに詳しい学生ビートさんが、
車検間近のケンピロ号を
整備することになったので
冷やかしメンテの勉強を兼ねて
見学してきました。
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EACVをチェック
アイドリングの不調ということで、
まずはEACVをチェックします。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/05/eacv-locate.jpg)
EACV(Electric Air Control Valve)は
アイドリングを制御していて
冷却水の温度に応じて
空気量を調整しています。
EACVがブローバイガスなどで
汚れてしまうと
アイドリングが不安定になってきます。
ケンピロ号の走行距離は
12万kmを超えていますが
この間、EACVはノーメンテ!
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/05/eacv-close-up.jpg)
新品に交換したいところですが、
外して清掃していきます。
EACVを外してスロットル側に
キャブクリーナーを吹き込むと
蓄積された汚れが
モコモコ浮いてきました。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/05/eacv-clean-1.jpg)
EACV本体もパーツクリーナーを
吹き込んで清掃します。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/05/eacv-clean-2.jpg)
サスティナブル精神あふれるケンピロ氏
デスビをチェック
EACVの次はデスビの点検です。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/distributor-1.jpg)
ビデスビの正式名称は
「ディストリビューター」で
各シリンダーのプラグに
火花を飛ばす電流を分配しています。
錆びて固着することがあるので、
ビートの弱点として知られていますが、
デスビのキャップとローターは
消耗品なんです。
消耗したデスビキャップ
デスビキャップには
4か所の電極があります。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/new-desbi-cap.jpg)
中心にある電極は
徐々に消耗していきます。
ケンピロ号のデスビから外したキャップがこちら。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/05/kenpiro-desbi-cap.jpg)
中心の電極がありません!
ケンピロ号のキャップは
中心電極が無くなっています!
(よくエンジンが動いていたもんだ)
プラグに繋がる3カ所の電極も
ずいぶんと消耗しています。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/newold-1024x768.jpg)
学生ビートさん曰く
「この電極に付着するカスも時々掃除が必要」
とのこと。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/IMG_7139-1024x768.jpg)
ボロボロに消耗したローター
次はデスビの中で回転しているローター
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/ROTOR-768x1024.jpg)
ローターの先端には
ギザギザの金属部分があります。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/rotor1.jpg)
この金属部分とプラグに繋がる
3カ所の電極が反応して
プラグに電気が送られる仕組みです。
ケンピロ号のデスビのローターは
ギザギザ部分がほとんど
消耗していました。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/rotor2.jpg)
新品と消耗品の比較です。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/rotor-oldnew-1.jpg)
デスビキャップとローターは
単品で入手できます。
デスビキャップの部品番号は
30102-P36-006
ローターの部品番号は
30103-P65-006
キャップとローターを交換
ローターの交換作業を進めます。
シャフトの錆で固着して
ローターが外れないので
破壊して取り外しました。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/shaft-1.jpg)
シャフトの錆もキレイに取り除いて
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/remove-rast.jpg)
正常なローターを取付けます。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/new-rotor.jpg)
キャップも状態のイイ部品に交換。
これでまともなデスビになりました!
点火タイミングの調整
プラグコードを戻して
エンジンを始動します。
アイドリングが不安定で
エンジンチェックランプが点灯!
自己診断機能では
エンジンチェックランプが9回点滅しました。
マニュアルによると
「シリンダ判別センサー」
の異常なのですが、
経験豊富な学生ビートさん曰く
「点火タイミングがズレてるだけで、
調整すれば大丈夫」とのこと。
サクッとタイミングライトを取り出して
点火タイミングの確認です。
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/timing-check.jpg)
タイミングマークが見えないほど
ズレ過ぎだったのですが、
デスビを回転させて点火タイミングを
調整するとマークが確認できました。
タイミングもバッチリ合ってます!
改めてキーを捻ると、
チェックランプも消えて
エンジンの始動性も良くなりました。
まとめ
始動性がイマイチだったケンピロ号。
EACVの汚れと
デスビの消耗が原因でしたが、
清掃と消耗部品の交換で
正常になりました。
やはり定期的な点検が大切ですね。
デスビに触れる機会はあまりないので
同じ状態のビートも多いかもしれません。
ボクのビートも点検してみます!
オマケ
仲間のビートを熱心に整備する
学生ビートさんと、 一歩下がって
作業を見守るケンピロ氏
![](https://yzkirin.com/wp-content/uploads/2024/06/smoking-time.jpg)
のどかなビートライフの一コマです。
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